MIKI's Life

ナチュラルアンティークの家

家の雰囲気と海辺のゆったりした時間……
ここでしか実現しない暮らしの空気感をつくりだす。

すべての要素が融合して生まれたオンリーワンの住まい。

中田島砂丘まで徒歩5分。幹線道路も徒歩圏内にあるにもかかわらず、自然の音が主旋律を奏でるのどかな場所に建つ、
スタイリッシュなデザインハウス。アンティークフレンチを思わせる、淡いグリーンの玄関がアクセントになった真白な外観を見ただけで、
ご夫婦のこだわりが垣間見える。
「お待ちしていました」
玄関で出迎えてくれたのはご主人の拓也さん。
柔らかい笑顔と物腰が好印象な爽やか系。
「今日はよろしくお願いします」
その後ろでニコニコと声を掛けてくれたのが奥様の明菜さん。 太陽のような笑顔と耳に心地良いトーンの声が可愛らしい。
おふたりともシンプルナチュラルなファッションだが、自分の似合うデザインやバランスを分かっていると見受けられるスタイリングで、
この家の雰囲気ともとても良く合っている。
ほわっと心が和む挨拶を交わし、早速、2階にあるというこだわりのリビングへ。
階段を上がり、鼻孔をくすぐる海風に誘われるようにドアの中へ足を踏み入れると、ナチュラルな白で統一された爽やかな空間が広がっていた。
スタイリッシュなアイランド型システムキッチンや大型テレビがあっても、ナチュラルな雰囲気が保たれているのは、
キッチンの壁面が木目調だったり、テレビの壁面が白いレンガだったり、無機質なアイテムをカバーするテイストのものを周囲に施しているから。
もちろんダイニングテーブルやソファはナチュラルウッドや生成り色と、ナチュラルホワイトの壁やドアのテイストを壊さないチョイス。
その中で、芝生のような鮮やかなグリーンのラグがアクセントになり、大きなサッシから降り注ぐ陽の光とともに、
よりリビングをやさしい雰囲気にしていた。

ここは南仏、海辺の町にある一軒家。

とても心地良い空間ですねと、ため息とともに呟けば、おふたりが揃って微笑む。
「そうでしょう?リビングから離れ難くなるほど居心地がいいんですよ」
「家を建てると決めた当初から、リビングは2階にしようと決めていたんですけど、想像以上に心地良い空間になったと思います」
その言葉を聞いているとき、窓から爽やかな海風が吹き込んできた。
ふと南仏の海辺にある一軒家にいるようなイメージが頭に浮かび、同時にここがこれほどまでに心地良い理由が分かった気がした。
音も風も香りも海を間近に感じさせるこの場所には、ナチュラルホワイトの建物・空間でなければ似合わないのだ。
このテイストでなければ、この空気感は絶対に生まれなかっただろう。意図していなかったとはいえ、鈴木夫妻のセンスには脱帽である。
おふたりが目指した『欧風ナチュラルアンティーク』の空気感が見事に現実となったのだから。
「そう言われてみれば、この土地の空気感は海独特なものがありますよね。ずっと生まれ住んでいた土地なので、
自然とイメージも海辺の町に合うようなテイストを選んでいたのかもしれません」
「そんな風に感じたことはなかったんですけど、心地良さの元は土地の空気感とこの家の雰囲気が合っているからなんだと思うと、
すごく納得だし、うれしいですね」
そう満面の笑みで語るおふたりとの会話は、リビングの空気感のようにゆったりと進んでいった。

趣味の旅行で見て感じた好きなものをあつめて。

『欧風ナチュラルアンティーク』の空気感は、立地やナチュラルホワイトで統一された家全体の雰囲気だけでつくり出されたのではない。
ふと視線を向けると、小技の効いているというか、こだわりが見えるアクセントがそこここに施されている。
「欧風ナチュラルアンティークとは言っても、それだけにこだわったわけではなくて、あくまでも全体の雰囲気のベースとして。
スタイリッシュな欧風の雰囲気や私の好きなハワイのイメージも加えました」
「もともとのイメージは奥さん。白を基調にした雰囲気を奥さんが担当して、僕はエッジの効いた黒をアクセントに加えたり、
現代スタイリッシュテイストを担当しました」
お互いの好きなテイストをバランス良く取り入れ、統一感を出すのは簡単なことではない。
「それが成功したのは、雰囲気が違うものはパブリックスペースには持ち込まないことです。僕の場合は、
スタイリッシュな黒の空間というのも手放し難かったので、バス・トイレで実現しました(笑)」
これが思いのほかいい感じなんですと拓也さん。ご友人にも意外性が評判なのだとか。
「あと僕が気に入っているのは、キッチンの戸棚横にあるこれ。沖縄のバーで見たアルコールの収納棚を真似て作ってもらいました」
「私は大好きなハワイの雰囲気をルーバーやパントリーに取り入れたり、ちょっとした棚を壁面に作ってもらったり。
旅先で出会っていいなと思ったものや、好きなものを取り入れたらテイストが似ていて、いい感じにまとまった気がします」
ふと、おふたりの会話に、旅情報が紛れていることに気付く。
「旅行は、好きですね。国内が多いですが、長期の休みには必ず出掛けます」
問えば、拓也さんが旅の目的が“グルメ”であると明かしてくれた。テレビや雑誌で美味しそうなものを見つけ、
それを食べるために行き先を決めるのだそう。
そんな気軽なグルメ旅行だが、旅先で体験したことは思いのほか家づくりの参考になったとか。
「お店の雰囲気やインテリア、ちょっとした雰囲気のある小物、町並みなども参考になったと思います。 好きだなーと思うものって
ずっと印象に残っていますし、無意識のうちに家を建てるときのことを考えていたのかもしれません」
趣味の旅行が家づくりに反映されるなんて思わなかった、とおふたりは笑った。

動線と視線を意識した小さなこだわりが大きな満足感に。

「ミキさんのモデルルームが理想にドンピシャだったんですよ」
幹工務店で家を建てることになったきっかけを聞けば、拓也さんから興奮気味に答えが返ってきた。
「それにね、ミキさんのモデルルームって現実的で想像しやすかったというのもありますね。広さも雰囲気も含めて、この空間が叶うんだって。
よくある住宅のショールームって、すごく大きくてすべてを詰め込んでいて、いいなーとは思いますけど理想は理想であって、
現実的じゃない気がしてたんです」
そこから3社にプランを提案してもらったところ、やはりと言うか、幹工務店のものが“ドンピシャ”で決定に至ったのだ。
その際にポイントとなったひとつに動線と収納があったとか。
「動線はできるだけ直線的であることと、その場所で必要な動きの流れが妨げられないことなどは重要でしたね」
そう語るのは明菜さん。
特に家事においてはストレスなくこなすために動線は重要。 バスルーム、洗濯機のある洗面脱衣室、セカンドバルコニー、
ウォークインクローゼットがひとつのエリアに固まった2階の東側は、その筆頭。
「セカンドバルコニーは物干し専用だから洗濯してすぐ干せるし、ウォークインクローゼットは普段使いの衣類を置く場所なので、
取り込んだらすぐに収納できる。洗濯のルーティーンはもちろん、着替えも楽になりました」
この一区画の動線と収納は、ほぼ理想的だと思うほど素晴らしかった。
こだわりの家がカタチになってくると、図面からは見えてこなかったものが見えてくるようになり、
その都度微調整するという作業が明菜さんの日課となった。
「実家が隣なので毎日のように来ていました。壁面のタイルの重ね方とか、アルコールの収納棚の位置をキッチン収納と同じ高さに
合わせてもらうとか。本当に細かいところですけど、どう見えるかの目線も意識していろいろワガママを言ったと思います(笑)」
「僕は毎日というわけにはいきませんでしたけど、キッチンを設置する前に、一度穴を開けたら塞げないから、
配管の位置を確認しに来てと言われて行ったのですが、これがなければドアからリビングにつながる動線は生まれなかったと思います」
ほんの5センチだったがキッチンの位置をずらすことで、スムーズな動線になったのだそう。
ミキさんの心配りが完璧な動線を生んだようだ。
「本当にミキさんには感謝ばかりです。こちらの要望に対して“できません”ではなく、
どうしたら実現できるかその方法を考えて、しかも実現させてくれました」
「ふたりのやりたいことを全部詰め込んで、まったく後悔はありません」

ふたりがゆったり長く暮らしていくための理想のカタチ。

好きなものを詰め込んだ理想の家は、夫婦ふたりのためのカタチ。
将来お子さんが生まれたときのことは、間取りとしてキープしていても、白い壁などは子どものことを考えていないかもと明菜さんは笑う。
それでも、ふたりの好きなものだけで家づくりをしたのは、将来を見据えてのこと。
「実際に一番長く住むのは私たち夫婦。長く暮らしていくのに、現実的なことばかり取り入れてもつまらないかなって」
「奥さんと犬と一緒に、のんびり海辺に散歩に行く。今と同じように、ずっとこの感じでゆったり暮らせるという想像がつきます」
家を建ててから旅行以外に「家でのんびりして、犬と海辺に散歩する」ことも趣味のようになったと話す。
日課ではなく趣味として日常をとらえる感覚は、きっとこの家と土地の空気感が生むのだろう。
鈴木様ご夫妻に、本当のしあわせの在り方をみせていただいた気がした。

Writer:茂木 美佐子/ Photo:indigohearts/ Design:tekuiji DESIGN
Produced by tekuijiDESIGN