こんばんは♪幹工務店です。
キッチンは、家族の暮らしの中心。料理を作るだけでなく、室内のアクセントや家族のコミュニケーションの場としての役割も果たしています。
そのため、キッチンをどのような形にするか、どのような扉のデザインを選ぶか、あるいはどんな種類のワークトップ(天板)を選ぶかがLDK全体のデザインや使い勝手にも大きく影響します。
以前のブログでは、キッチンのワークトップの種類と選び方についてご紹介しましたが、今回はそれに引き続き、扉と取手の種類や選び方についてご紹介します。
なお、ワークトップについては以前のブログをご参照ください。
■キッチンの扉の種類
システムキッチンの扉は、素材や色、デザインなど、メーカーごとにさまざまな種類があり、扉によってキッチン空間全体のイメージが大きく変わります。
キッチンの扉のほとんどは、合板や集成材、単板積層材などでできた「基材」の表面に、化粧を施したものです。化粧材は突き板を貼ったものや、樹脂・オレフィンなどのシートを貼ったもの、塗装で仕上げたものなどがあります。
①突板
オークやウォールナットなどの天然木を薄くそいだ「突板」を用いた扉は、木目の個性を活かしたものや、表面を保護する塗装が施されているものなどがあります。木目調の扉は、最近は縦張りよりも横張りの木目がトレンドです。
②シート
基材にシートを貼る場合には、オレフィンやアクリルなどの樹脂が主原料で、木目や抽象柄など、デザインが豊富にあります。基材にシートを貼る場合は、①扉の表面と側面を分けて貼る方法と、②表面から側面に回り込んで仕上げる方法に分かれますが、②の方が仕上がりが美しく高級感があり、金額もその分①より高くなります。
③塗装
着色塗料を塗り重ねたものや、着色した樹脂の上にクリア塗装を施したものなどがあります。
④ステンレス
基材の表面にステンレスを貼ったものや、ステンレス板そのものに加工を施したもの、ステンレスに特殊な研磨や表面処理を施したり、色のついた樹脂塗料を焼き付けたりして仕上げる素材などがあります。
⑤鏡面仕上げ(光沢)
鏡のように光沢のある仕上げの扉のことを「鏡面仕上げ」といいます。華やかで高級感があり、照明の加減で雰囲気が変わるのが魅力です。
⑥マット(艶消し)
光沢のないマットな塗装を施した扉です。最近は鏡面仕上げよリもマットな扉がトレンドです。
⑦UV
紫外線の照射によって硬化する塗料を使用したもので、表面の硬度が高いため傷がつきにくく、劣化も少ないと言われています。
⑧ホーロー
ガラス質の釉薬を金属の表面に焼き付けた素材を用いた扉です。肌触りがなめらかで、色合いや光沢も美しいのが特徴です。
■キッチンの扉を決めるポイント
キッチンの扉は、床や建具の種類が決まってから選びます。最近はLDKがひとつながりのオープンな空間の場合が多いため、キッチンの扉は、全体のインテリアコーディネートを考えて選ぶ必要があります。
また、キッチンのワークトップ(天板)との組み合わせも考慮して選ぶと統一感のある仕上がりになります。メーカーによっては、床材や建具と同じ種類が用意されていて、トータルにコーディネートできる商品もあります。
キッチン空間のプランニングにもよりますが、フロアキャビネットとウォールキャビネットに異なる色の扉を組み合わせる方法もあります。キッチンの本体と背面のカップボードの扉を変えるケースもありますが、色や素材が全く違うものにすると違和感が生じて格好が悪くなるので、素材は統一し色だけをアクセント的に変えるなどして、ある程度統一感を持たせた方が無難です。
■キッチンの取手の種類
キッチンは、扉の素材や色を選ぶのと同様に、取手の選び方によっても印象が大きく変わります。また、デザイン性だけでなく、キッチンの使い勝手にも大きな影響を与えます。
取手には、主に次のような種類があります。
①ハンドル・グリップタイプ
扉の表面に設置するハンドルタイプやグリップタイプの取手は、握りやすく、シンプルでモダンなデザインが特徴です。特に、横に長いハンドルタイプの取手はタオルがけを兼用できるので人気です。光沢のあるタイプや、アンティークな金属製のタイプ、シルバーやブラックなどがあります。部屋全体のコーディネートを考えて選ぶようにしましょう。
②ラインタイプ
扉の上部全体にラインのように設けられた取手で、扉の凹みで開閉します。取っ手が目立たないため、キッチン全体がすっきりとしたデザインに仕上がります。また、出っ張りがないので、身体にぶつからず、安全に使える点もメリットです。
③つまみ取っ手
家具などに多く使われる、手でつまんで開けるタイプの取手です。種類が豊富で、造作キッチンなどでオシャレ感や高級感を出す際によく用いられます。
■取手選びのポイント
取っ手を選ぶ際には、まず、開閉のしやすさをチェックすることが大事です。その上で、扉材のデザインや空間全体のイメージなどを考慮して組み合わせを考えていきましょう。
特に、取っ手が長いハンドルタイプの場合、取っ手が1つだけでなく扉ごとに複数が並ぶということも忘れずに、ショールームの実物やパンフレットなどを見てイメージを膨らめた上で選びましょう。
また、水栓金具や電磁調理器、オプションの棚など、他の機器の素材感とのバランスも意識しておきたいポイントです。
キッチン選びは、ショールームで実物を見学しながら比較検討することが基本です。扉材を検討する際も、ショールームの展示や扉見本を実際に見て確認することをおすすめします。
室内の明るさによっても色や素材の印象が変わるので、自然光で確認したり、照明の種類が異なる場所に扉見本を持こんだりして確認してみることも大事です。
■まとめ
キッチンの扉や取手にはさまざまな種類がありますが、LDK全体のインテリアを左右するアイテムでもあるので、空間全体のコーディネートを考えて選ぶことが大切です。扉や取手のデザインの違いによって、お部屋の印象が大きく変わります。同時に、毎日使う箇所でもあるので、掃除のしやすさや開閉のしやすさなどの機能性もしっかりとチェックした上で選びましょう。具体的なキッチンの扉のイメージは、ぜひホームページの施工事例をご覧ください。
https://www.miki1972.jp/gallery/
また、「キッチンには特別にこだわりたい!」という方は、ぜひ幹工務店にご相談下さい♪
文:現場監督 金井 俊樹(インテリアコーディネーター)